2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

洗面所で蒼ちゃんがドライヤーをしている音が聞こえる。あたしはリビングのソファーの端で体育座りをして、蒼ちゃんがお風呂に入る前につけていったバラエティ番組を見るともなしに眺めている。テレビの中では芸人さんが笑っているけれど、蒼ちゃんはこの番…

蒼ちゃんが仕事に出かけていって玄関の扉が閉まる。その音を聞いて意識を手放していこうとするとき部屋の扉が開く音がしてでも眠たくって、忘れ物を取りに来たのだろうと目を瞑ったままでいた。でも、「姉ちゃん。いい?」と声がして蒼ちゃんではなく颯介な…

蒼ちゃんが仕事に出かけていって玄関の扉が閉まる。その音を聞いて意識を手放していこうとするとき部屋の扉が開く音がしてでも眠たくって、忘れ物を取りに来たのだろうと目を瞑ったままでいた。でも、「姉ちゃん。いい?」と声がして蒼ちゃんではなく颯介な…

洗面所で蒼ちゃんがドライヤーをしている音が聞こえる。あたしはリビングのソファーの端で体育座りをして、蒼ちゃんがお風呂に入る前につけていったバラエティ番組を見るともなしに眺めている。テレビの中では芸人さんが笑っているけれど、蒼ちゃんはこの番…

エアコンでよく冷やされていた産婦人科の待ち合い室を出て外に踏み出すと、日傘を差していてすら身体中をぼうっと包み込んでくるような暑さにくらくらした。蒼ちゃんにも誰にも話さないまま中絶することにしたあたしはその手術を五日後に行ってもらうように…

夏の夜。リビングに三人が集まっているのに蒼ちゃんはテレビの前のカーペットのところでギターを弾いていて、颯介はダイニングテーブルの椅子の上であぐらをかいて本を読んでいて、あたしは蒼ちゃんの近くのソファーにかけて小説を捲っているもののあまりそ…

洗面所で蒼ちゃんがドライヤーをしている音が聞こえる。あたしはリビングのソファーの端で体育座りをして、蒼ちゃんがお風呂に入る前につけていったバラエティ番組を見るともなしに眺めている。テレビの中では芸人さんが笑っているけれど、蒼ちゃんはこの番…

颯介と待ち合わせをしていたのは駅のそばの広い書店ではあったけれど、どうせ天文学系の本のコーナーにいるのだろうと見当をつけて向かうとその通り颯介の後ろ姿が見えた。170センチは越えているだろうに華奢な颯介の身体はキリンのように細長くて、瞬きする…

洗面所で蒼ちゃんがドライヤーをしている音が聞こえる。あたしはリビングのソファーの端で体育座りをして、蒼ちゃんがお風呂に入る前につけていったバラエティ番組を見るともなしに眺めている。テレビの中では芸人さんが笑っているけれど、蒼ちゃんはこの番…

あたしは早起きが苦手で大学の講義を極力二限からしか入れないようにしているので、蒼ちゃんの朝はあたしの朝よりも早く始まる。まだベッドでまどろむなか意識のはしっこでアラームが鳴って何度目かでそれを止めた蒼ちゃんがベッドから出て行くのを感じた。…

あたしは早起きが苦手で大学の講義を極力二限からしか入れないようにしているので、蒼ちゃんの朝はあたしの朝よりも早く始まる。まだベッドでまどろむなか意識のはしっこでアラームが鳴って何度目かでそれを止めた蒼ちゃんがベッドから出て行くのを感じた。…

洗面所で蒼ちゃんがドライヤーをしている音が聞こえる。あたしはリビングのソファーの端で体育座りをして、蒼ちゃんがお風呂に入る前につけていったバラエティ番組を見るともなしに眺めている。テレビの中では芸人さんが笑っているけれど、蒼ちゃんはこの番…

洗面所で蒼ちゃんがドライヤーをしている音が聞こえる。あたしはリビングのソファーの端で体育座りをして、蒼ちゃんがお風呂に入る前につけていったバラエティ番組を見るともなしに眺めている。テレビの中では芸人さんが笑っているけれど、蒼ちゃんはこの番…

洗面所で蒼ちゃんがドライヤーをしている音が聞こえる。あたしはリビングのソファーの端で体育座りをして、蒼ちゃんがお風呂に入る前につけていったバラエティ番組を見るともなしに眺めている。テレビの中では芸人さんが笑っているけれど、蒼ちゃんはこの番…

水着姿でベッドに横たわったあたしをカメラのシャッターが切り取る。もずくさんはベッドの縁に膝をついて、あたしを見下ろして、カシャ、カシャ、とシャッターを切っている。ぶさいくな表情をしていないかや、贅肉が醜く寄っていないかが気になるけれど、カ…

水着姿でベッドに横たわったあたしをカメラのシャッターが切り取る。もずくさんはベッドの縁に膝をついて、あたしを見下ろして、カシャ、カシャ、とシャッターを切っている。ぶさいくな表情をしていないかや、贅肉が醜く寄っていないかが気になるけれど、カ…

ちーちゃんの背中を見送っている。彼は服装を考えるのがめんどくさいのか白シャツばかり着ているけれど、今日も例にもれずそうだった。白い背中が遠くなるのを見ていて、ちーちゃんは華奢でなよっとしたイメージがあるけれど、こう見るとそれなりに背が高い…

ワンピースを脱いで水着姿になる。誰もいない控え室の全身鏡に姿を映して、首を傾げたポーズを取ってみたり、にっこり笑ってみたりする。まだ肉づきはいいけれど、随分セクシーでキュートになったんじゃないだろうか。くるっと一周まわって、「ふふふ。」と…

スマホをいじりながら、定食の列に並んでいる繭子の後ろ姿をときどき見た。繭子は枝のように細い。細い女の子なら大学にいっぱいいるのだけど、たぶん骨太なのだろう。足も腕も、薄い肉のついた骨の形がなんとなく分かってしまうのが余計に彼女を細く見せて…

スマホのアラームが部屋に鳴り響いて、あたしの朝は強制開始される。ベッドの近くに置いていたらアラームを消して寝てしまうから、わざと離れたところに置いているのに、どうして昨晩のあたしはこんな遠いところにスマホを置いたのだろうと苛々する。メロデ…

スマホのアラームが部屋に鳴り響いて、あたしの朝は強制開始される。ベッドの近くに置いていたらアラームを消して寝てしまうから、わざと離れたところに置いているのに、どうして昨晩のあたしはこんな遠いところにスマホを置いたのだろうと苛々する。メロデ…

水着姿でベッドに横たわったあたしをカメラのシャッターが切り取る。もずくさんはベッドの縁に膝をついて、あたしを見下ろして、カシャ、カシャ、とシャッターを切っている。ぶさいくな表情をしていないかや、贅肉が醜く寄っていないかが気になるけれど、カ…

水着姿でベッドに横たわったあたしをカメラのシャッターが切り取る。もずくさんはベッドの縁に膝をついて、あたしを見下ろして、カシャ、カシャ、とシャッターを切っている。ぶさいくな表情をしていないかや、贅肉が醜く寄っていないかが気になるけれど、カ…